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さよならヨシノボリ |
予想もしていなかった突然の悲劇。 |
2000.1月 1匹死亡、1匹放流 |
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3匹いたうちの1匹、ヨシノボリ(恐らくはオス)が死んでしまいました。 ヨシノボリ達はみなチリメンジャコより小さい頃から飼っていて、その成長ぶりと動きのかわいらしさで我が家では圧倒的な人気をほこっていたアイドルでした。 近頃では大きい2匹の仲の良さが皆の目をひき、まだ早いかもしれないがオスメスならばつがいになるだろうかと話していた矢先の出来事でした。 左の写真は、2匹が急接近しはじめた、ちょうどオスが死ぬ2週間程前の写真です。 2匹はお互いすこしづつ距離をせばめ、最後にメスが積極的にオスに近づいていっては逃げられるという行動を繰り返していました。そうして、朝や夜に2匹が並んで石の上で休んでいる姿をみかけるようになっていきました。 今回の事件の1週間前にはもう、いつみても2匹一緒にいる程の仲の良さだったのです。 数日前、メスは目と目の間に傷を作っていました。どうにも解せない場所にケガをしたものだ、、と思っていたのですが。 |
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前夜、ケガをしたメスの側をはなれず、彼らが座っている石の真上を泳ぐカワムツやハスに果敢に縄張り侵入に対する抗議をしていたオス。 垂直に飛び上がってはカワムツに一撃しかねない勢いでしたが、体格差が大きすぎて相手にもなりません。 そしてその翌日、エサをろくに食べないメスのケガの具合を心配して水槽をのぞき込んだ私が見たのは、意外な事にオスの死骸でした。 流木の後ろで白くなって倒れているオスのすぐ側には、流木にもたれかかるようにしてメスがいました。 息がつまりそうな思いで見ていましたが、そのままにもしておけません。とくに誰も食い荒らしてはいないその死骸をそっとすくいあげ、ベランダの植木鉢のすみに埋めました。 戻ってみるとメスは流木の後ろから出ていて、どういうわけか水槽前面のガラスに顔をよせてこちらを向いています。 、、すまないね、私が油断したんだよ。何があったのか知らないが、お前の相方は埋めたからね。 どうなるものでもありませんが、メスに謝らずにはいられない気分でした。 翌朝。オスに何があったのかが想像できるような事が起きました。 少し具合の良くなった様子のメスが、ガラス壁からお気に入りのナナの葉に移動しようと中層をふらりと泳ぎ出したその瞬間。突然カワムツが反転し、ヨシノボリの顔めがけて口の鋭い一撃を与えたのです。 あっ と叫んだのもつかの間、ヨシノボリはあと少しでたどり着くはずだったナナの葉の前で、ふらふらと沈んでいきました。 メスの目と目の間の傷も、オスの死も、恐らくは全てこれが原因だったのでしょう。最近のカワムツの、ハスへのけん制攻撃は激しく、心配はしていたのですが、まさか底魚のヨシノボリが泳いだ時にまで反応していたとは。ハスに比べると泳ぎの格段に下手なヨシノボリが、突然の攻撃をかわせるはずもありません。 このあとメスは壁面に戻って避難し、どうやらあまりダメージはなかったように見えました。 |
放流に関するお断り 2003.12.06追記 このお話は、以前まで、続きがありました。それは「放流編」です。 でも現在は、読者への影響を考えて、封印してしまいました。 以前から私は、基本的に放流をすべきでないと思ってきました。 人に意見を聞かれても、放流しない方向で話をしてきたつもりです。 飼えなくなったから放流するとか、病気だから最期ぐらいは川に、のような考えは持っていません。 ただし、最近までは、健康な水槽に居た健康な魚を、採集した川池の元の位置に放流することに関しては、 ケースバイケースで「別にかまわない」と考えていました。 しかしながら、水槽から川に伝染病を持ち込む可能性があるというリスクは、確かにゼロにできるものではありません。 昨今(2003年12月現在)、コイヘルペスという病気が放流によって各地に蔓延していることを考えると、あらゆるケースにおいて「法流しないほうがいい」としたほうが、より安全に違いない、と思うようになってきました。 ただ、どんなに個人の行うあらゆるケースの放流を禁じても、漁業における「他で産した種苗」の放流はなくならないと思われ、それにまじって拡散する目的外の魚たちは数多く、遺伝的かく乱が起き続けるでしょう。 また、 今回のような悲惨な伝染病の全国レベルの発生は、漁業目的の放流に対してチェック体制のない現在のままでは、再発はまぬがれないと思われます。 利益中心の制度のあり方が、今後もっと変わってくれたらいいんですが。 |
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